欧州、米国の危機 - 真の現実

マクレガー大佐の真実の言葉

自己欺瞞に陥る英支配層と欧州の動揺

イギリスの支配層全体が自己欺瞞に感染しています。今、あなたが話している国は、自国の国民の破壊に専心する政権に対して、ほとんど公然たる反乱が起きようとしている国です。そして彼もその一部なのです。私の考えでは、真実は以下の通りです。彼は明らかに完全な妄想に取り憑かれており、間違っています。ロシアは何一つ失っていません。ロシアは今まで以上に良好な状態です。ロシアは当然、平和を望んでおり、それは世界中のどの理性的な人間、どの理性的な国家でも同様に平和を望むものです。そしてロシアは平和のパートナーを探しています。しかしパートナーたちはこのNATOというものから離れ、自分たちで道を切り開くことを渋っています。唯一の例外は明らかにオルバン首相であり、さらにスロバキアのフィツォ首相もそうだと思います。彼らは今、形を成しつつある非常に大きな群衆の先頭に立っています。

終焉を迎えるNATOの現状

NATOは終わりました。私はこれを一千回は言ってきました。それはもはや末期患者です。言い換えれば、あなたがその部屋に入ると、そこに末期患者がいて、すべての機器につながれています。彼は話すことも、動くことも、ほとんど何もできません。リケッツのような人たちは、その患者に散髪と髭剃りをしたがります。しかし本当のところ、部屋にいる他の人々がこの患者のプラグを抜こうとしているのです。NATOは消え去るでしょう。NATOは創設時の目的に仕えておらず、ソビエト連邦崩壊以来、自らの存在理由を探してさまよってきました。存在理由の選択を誤りました。それはソ連との戦争のために存在することでした。しかし彼らはグローバリストであり、「敵の像」が必要なのであり、ウソが必要なのです。まったく間違った、架空の物語(ナラテブ)が必要なのです。それを手放して、「自分たちはひどく負けた、NATOは完全に失敗だった」と人々が気づいてしまえば困るからです。彼らはありとあらゆるもの、流し台以外全てをロシアに投げつけましたが、粉砕されました。そして何百万人もの人々を殺し、ウクライナという国を破壊しました。ウクライナは二度とかつての地位や力を取り戻せないかもしれません。すべては何のためだったのか?ロシアを傷つけ、破壊するため、という名目だったはずです。これは壮大な失敗です。

もしスターマーがそれを認めざるを得なくなれば、もしマクロンが認めざるを得なくなれば、もしメルツが認めざるを得なくなれば、彼らは即座に終わります。私はいずれにせよ、彼ら全員が間もなく去ると思っています。しかしそれでも、それはグローバリズム全体の崩壊につながります。ウクライナというプロジェクトはその一翼を担っています。忘れてはいけません。彼らは全員、北アフリカ、中東、そのほか世界各地から何百万人もの人をヨーロッパのさまざまな国々に呼び込んだのと同じ人々です。それが混乱と大混乱を生み出しました。なぜなら、それらの国に住む人々は『ちょっと待て、私たちはそんな余裕はないし、彼らを受け入れたくない。なぜ彼らがここにいるのか?ドイツ人、フランス人、イギリス人、ウェールズ人、スコットランド人、アイルランド人でいることの何が悪いのか?』と現在みんなが問い始めているからです。イタリア人はもう我慢の限界です。しかし、誰も『私はあなた方が言うところのベゲット、レイシスト(両方とも人種差別者の意味)、そのほかすべてのレッテルを受け入れる。もう気にしない。私は自分の国を心から愛し、最後まで守り抜く』と言って全ての非難を一身に受ける覚悟を持って名乗り出ませんでした。私たちが本当に勝たなければならない戦争は東ウクライナではありません。自国の中の戦いこそが本丸です。それがこれから訪れようとしている大きな課題です。

欧州各国の反応と移民政策

今日、ナイジェル・ファラージは何らかの、あるいは既に開催したかもしれませんが、公の集会を開いて大人数の人々をイングランドから送還するための戦略を披露しようとしています。私はその方針を素晴らしいと思います。オーストリアでは数千人、あるいは何万人か分かりませんが、大規模なデモがウィーンで最近行われました。彼らは皆「移民受け入れ反対、送還の時だ」と唱え、自国にいる非ヨーロッパ人をできるだけ多く追放したいと訴えています。要点はこうです。どの社会にもその社会の外から少数の「異質な」人々であれば許容できます。しかし数百万という大量流入には、社会は適応できません。私たちもうまく対応できていませんし、彼らもうまく対応できていません。これは止めなければならず、逆転させなければなりません。この流れに私たちは進みつつあります。全員その道を辿っています。私は本気の戦略があれば良いのにと願うばかりです。

米国と欧州の都市問題および崩壊するグローバリズムの象徴

ワシントンが「恥だ」とトランプ大統領が口にするのを見ると、私は歓声を上げます──もちろんその通りです。私は何十年もワシントンが荒廃していくのを見てきました。NATOの欧州同僚と会議で戻ってくるたびに、街中を一緒に歩くと、犯罪は野放し、運営も組織もひどく、ダラス空港も惨状そのものでした。彼はそれを変えたいと考えていますし、私は100%支持します。しかしこれは氷山の一角にすぎません。米国内には人口100万以上の壊滅的な状態にある都市が少なくとも10~12はあるでしょう。

批判者たちからは「素晴らしいことだ、これほど良くなった。通りに何万人もの薬物中毒者がいるのはおめでたいことだ。何が悪いのか?」という声すら聞かれます。これは全て止めなければなりません。同様の問題はフランス、イタリア、ドイツにも当てはまります。私たち全員に共通する問題です。これは必ず逆転し、困難で、険しい道となり、グローバリズム全体のプロジェクトは崩壊することになるでしょう。

ウクライナ問題の本質と各国の本音

ウクライナは解決不能な問題として消えていくでしょう。私はトランプ大統領もそれを分かっていると思います。これはロシアが決定する問題です。最初からそうでした。なぜなら、「戦う意志があったのはロシアだけ」だからです。私たちは戦う気などありませんでしたし、ヨーロッパの他国も参戦する意思はありませんでした。唯一の例外がポーランドで、何千人ものポーランド人をウクライナ軍に送り込み、少なくとも2~3千人は帰らぬ人となりました。そのポーランド自身が「これは間違いだった」と反省しています。

米中関係・米高等教育・技術移転の問題

トランプ大統領は60万人の中国人学生を米国で学ばせることを決定しました。率直に言えば、私は関税を撤廃し、中国とビジネスをする方法を模索しますが、現状を考えればこれ以上中国人を受け入れることには反対です。「18歳人口が少ないので大学が持たない」という議論もありますが、ならば大学自体を減らせば良いのです。何十年も前にできた州立大学が入学者確保できないなら、見直す時です。「そもそも人を何のために教育しているのか?卒業生が古代ギリシャ文化のバスケット編みなどに専念して何の役に立つのか?」これもまた別の論点ですが、中国人留学生たちは他にも目的を持っています。中国人は国外に出ると「中国に有益なものを見つけたら、必ず盗んで持ち帰らなければならない」という教えを受けています。それは2000年前から続くもので、習近平主席が新たに考えた方針ではありません。したがって、私はやりません。私は中国との商業関係を劇的に見直すべきだと思います。私たちは中国と理解し合う必要があるのです。トランプ大統領のもとではそれができません。彼が政権に就いたときは白紙状態だったのに、いろいろなことができたはずなのに。彼は前任者らの誤った判断を強化しただけです。それが問題です。

グローバリストたちの執着・ポピュリズム抑圧・ロシアの戦略

マクロンは典型的なグローバリストです。ロンドン、パリ、ベルリンのグローバリストたちは今や権力に必死にしがみついています。国民の多くはマクロン、スターマー、メルツを忌み嫌っていますが、彼らが支配する官僚組織、メディア、情報機関は昼夜を問わず対抗馬の出現を徹底的に抑え込んでいます。ドイツの「ドイツのための選択肢」や、フランス、イングランド、スコットランド、ウェールズも同様です。悲しいことに、勝利はロシア側にあります。プーチン大統領はこれを「特別軍事作戦」と称しました。全面戦争とは呼びませんでした。けれど、数か月経ってから、彼が直面していたのはウクライナではなく、米国と西側全体、すなわち米軍のすべての能力だと分かったのです。プーチン大統領は当初、西側に好意的な思い込みがあったかもしれませんが、これは米国によるロシア破壊のための悪意ある作戦だと悟った時点で、状況はすべて変わりました。

欧州とロシアの地政学利害・米国の立ち位置

私はワシントンがまだ地球上に存在していること、まだ宇宙へ飛び立っていないことに驚いています。ここで私たちが理解すべきは、「ウクライナ問題の結末に本当の関心を持つ人々がいる」という点です。例えばリトアニアの人々は一定の関心を持っているでしょう。ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、モルドバ──これらがウクライナと接する重要国です。ハンガリー、ポーランド、場合によってはスロバキアも、歴史から見て自国民(例えばハンガリー人)がウクライナ国内に多数いることから領土的利害も絡んでいます。ヴェルサイユ条約まで遡り、第二次大戦後の悲劇的な帰結を経て、多くの人々が望まぬ国や政権のもとに置かれました。こうした人々こそ、ロシアと本気で向き合うべきです。ドイツも同様で、長期的な戦略利害があります。しかし他のヨーロッパ諸国に関しては、この地域について無知であり、関心も背景知識もありません。彼らはむしろ諸悪の根源となるような行動をしています。

今またMI6(英国情報局秘密情報部)がバルカン半島、クロアチアなどに干渉し、セルビアと対立させたり、いずれのバルカン国家でも欧州西側の同調者を政権に据えたりして混乱を引き起こしています。こうした行為は止めねばなりませんが、今は自動操縦のように続いています。トランプ大統領ですら、この問題の深刻さをどこまで分かっているか疑問です。しかし、「パリのマクロンやロンドンのスターマーがどう思おうと関係ない」というのが現実です。彼らは権力に必死にしがみつくグローバリストで、「ロシアは欧州侵略を狙う危険な脅威だ」と語ります。これは最初から事実ではありませんし、今や欧州史上最も事実から遠ざかっています。

平和と繁栄への本当の道、米国の役割

『米国とそのグローバリストの仲間』以外、皆が平和と繁栄を望んでいます。それが本音です。良いニュースは、トランプ大統領が「今や私たちは後方支援モードに入っている」と発言したことです。これはまさに理にかなっています。彼はそれを繰り返すべきです。なぜなら、ロシアと和解すべきなのは彼ら(欧州各国)であって、米国ではないからです。私たちにもロシアとの利害関係はあり、良好な関係を望んでいます。おそらくトランプ大統領だって本音ではそう言うでしょう。問題は、しょっちゅう自分の顔を傷つけるような発言や行動をし、CIAその他の政府機関を抑え込むどころか戦略的関連性のある平和・繁栄方針に巻き込めていないことです。それでも私は彼が「後方支援がふさわしい」と言ったのは評価します。私たちの本来あるべき役割は「欧州の最初の対応者」「全体の代表」ではなく、「後方で支える者」なのです。